
旧地名である負菔(オフイビラ)と、開拓期にこの辺りに住んでいたとされる負菔源吾さんに敬意を込めて農場名に。現在2代目の篠江康孝さんと息子の拓夢さんを含め家族で農場を営む。

| 住所 | 北海道本別町 |
|---|---|
| 面積 | 45ヘクタール(全圃場で有機JAS認証) |
| 品目 |
小麦(古代小麦)ライ麦、大豆、小豆、ジャガイモ、金時豆、緑肥、陸稲 農薬不使用・肥料(牛糞堆肥のみ) |
| 使用小麦 | ライ麦 |
十勝で代表的な畑作4品(ビート、小麦、馬鈴薯、豆)を作っている農家でしたが、元々有機にも興味はあって。若い時に一度除草剤使わないでやってみたら雑草がとんでもないことになっちゃって。これは無理だなと思っていたんですが、中川さん(音更町)の小麦畑を見に行ったときに、これならできるかなとイメージができて、ちょっとやってみようかと始めました。
大豆は2013年から始めたので、教えてもらった方法でやりながら、ある程度形はできてきましたね。

小麦の場合は、特に乾燥施設やコンバインですね。共同施設は使えないので、自分で全部やらなきゃいけない。でも、新しいコンバインは高すぎる。
そんなとき、たまたま古いコンバインが安価で見つかって「これはやれって言われてるのかな」と思って、思い切って買いました。
でも、特別な覚悟があったわけじゃないんです。「夫婦2人が食べられればいい」くらいの感覚でした。
失敗しても、自分の責任で済む。また、慣行に戻ればいい。その気楽さがあったからできたのかもしれません。
※古代小麦はブラックアインコーンとエンマー小麦の2種を栽培。

もう中川さんが何年も研究して考え尽くされたやり方だと思う。でも、こっちはつい、そこにオリジナルを足そうとしてしまうんだけど、それが良くなかった。
不耕起が良いと言われていたので、中川さんのやり方よりもロータリーをかける回数を減らしてしまって、その結果、大豆に土を被せるタイミングがあるんですが、その際に、土の中に分解しない残渣物や多年草の根が残ってしまっていて、タネバエにやられてしまったことがありました。
うちの畑ではダメなのかと思ったのですが、ただ言われた通りにやらなかったという。
とにかく、やり方通りに徹底してやれば、できると思う。十勝の畑はどこでも火山灰土だと思うので、どこでも対応できる技術だと思います。
秋まき小麦に関しては、状態さえ良ければ意外と抑えられます。逆に有機肥料であっても、入れすぎると雑草も一緒に元気になる。
春小麦は雑草も一緒にスタートなので、ちょっと厳しかったですね。雑草畑になってしまったので、これはダメだなって2年くらいやってみて、やめてしまいました。
肥料に関しては、最初は「何も入れずにやってみる」。その畑が持っている力を、まず知ることが大事だと思っています。

最初は有機栽培だったら、できたものが引く手数多だと思っていたんですが、そんなこともなかったのが実感ですね。そこは思っていたのと違ったかも。ですが、視察に来てくれたり、パン屋さんと直接知り合えたり。農業者じゃない人たちと出会う機会が増えて、その人たちの意見を聞くのは楽しいですよ。
この畑の景観も気に入ってくれていて。それは初めてなかったらなかったことかもしれないですね。

基本は自家採取です。有機の考え方としても、その土地に合ったものが残っていくということなのですが。
ただ、それが必ずしも収量につながるかは別問題で、そこは今も悩みながらやっています。

はい。2022年から一緒にやっています。
小さい頃からトラクターに乗っていたので、抵抗はなかったですね。男兄弟は自分だけだったので、いつか継ぐのかな、と小さい頃からなんとなく思っていました。
とにかく、畑をよく観察して、人為的なミスをなくすようにしたいですね。

被覆栽培や、省力化の方法には興味があります。
YouTubeで海外の事例を見て真似してみたこともありますが、「映像で見るほど簡単じゃない」と痛感しました。
だからこそ、実験は“余力のある範囲で”。
失敗しても次につながるやり方を、家族と一緒に探しています。
完璧を目指しすぎないことですね。畑は毎年違うし、天気も違う。
ちゃんと見て、考えて、ダメなら次に活かす。
それを続けていければ、それでいいと思っています。