
十勝の大規模農業で有機栽培を実践する音更町の中川泰一さん。栽培から収穫までを1人で機械作業するため、「低労働かつ収益率を追って辿り着いた先がオーガニックだった」という異色の経歴。知識と経験に裏打ちされた農業をアグリシステムがマニュアル化に着手している。

| 住所 | 北海道音更町 |
|---|---|
| 面積 | 55ヘクタール(すべて有機農業) |
| 品目 |
麦類、大豆。有機JAS認証取得 |
| 使用小麦 | きたほなみ |
「食」に携わる仕事がしたいと思い、3代目として就農しました。先代は慣行農業をしていたのですが、「食べるもの」を意識した時にオーガニック栽培に興味を持ちました。
土の状態を良くして、作物を観察してみれば、必要なものがわかってくるんです。肥料も農薬も減らしていったら、いつの間にか必要じゃなくなっていました。
自分が目の届く範囲の規模で、よく観察しながら畑と作物と向き合う。その結果が有機栽培になった、ということです。
始めたのが20年以上前ですから、オーガニックが普及しておらず、人と違うことをやっているという後ろめたさがありました。今も悩みながらですが、その時々の畑や作物の状態と向き合いながら農業をしています。

大豆は「培土式除草」。小麦は「白クローバーの混播」です。
一般的な大豆は、トラクターに付けたカルチという機械で土を削るようにしながら除草をします。私はアタッチメントを付け替えて、雑草の上に土をかぶせて光を遮ることで除草を行っています。最も対策が難しい株元の雑草を抑制する効果が期待できます。

白クローバーの混播
小麦は白クローバーと一緒に播くことで、クローバーの根粒菌が窒素を固定して地力を上げてくれ、その後に播く大豆の生育を助けてくれます。ほかの植物も試してみたのですが、白クローバーが圧倒的に良かったですね。
また、本来は農作物を育てられるけれど、あえて休閑緑肥を挟むことで土を休ませて回復させています。育てた緑肥は刈り取らずに土を覆って、カバークロップとなっています。
地球に優しい環境に配慮した農業が普通になってくれたらなと思います。
自然と調和するような食糧生産をするように心がけをしています。
新規で農家をすることはとても大変だと思います。主本を作っていくのが農業です。その期間がすごく大変ですが、食糧を作るということはなにより大切なことです。
自由人が向いている職業だと私は思うので、自分を信じていけば必ず報われます。